ランドセルの基礎知識

ランドセルは、小学生が6年間もの間ほぼ毎日使用する通学鞄。丈夫さはもちろんのこと、カタチや素材だけでなく、小学校に通う子どもたちのことを考え抜いたたくさんの優れた機能が備わっていいます。現在のランドセルの特徴と機能をまとめました。


ランドセルのパーツと名称

ランドセルのパーツって何て呼ぶの?
100以上ものパーツからできているランドセルは、それぞれの部位の呼び方があります。ランドセルを選ぶ際にお店の方などへの質問や故障した際の修理の依頼など、名称を知っていると便利です。
メーカーによって各部位の名称が一部異なりますが、名称はおおむね次の通りです。※ランドセル読本からの引用

 


ランドセルの素材

ランドセルの素材って何が良いの?とよく質問があります。素材はそれぞれ特徴がありますので、その特性を理解し、ご自身の納得する素材を選びましょう。また、最近では素材に表面加工を加えているため、ちょっと見ただけでは天然素材か人工素材か解りにくい製品もあります。主な素材と特徴は次の通りです。

コードバン

ランドセルの最高級品として知られるコードバン。馬のお尻部分の革から作られていて、1頭からカブセ2枚分しか取れない希少な素材です。
丈夫で張りがあり丈夫で型崩れしにくく、光沢があり見た目も手触りも上質で高級感があります。一般的に、コードバンはカブセ部分のみに使用し、本体は牛革などの素材を使用しています。全てをコードバンでつくった「総コードバン」を製造するメーカーもありますが、製造本数も限りがあり価格も10万円以上の値段が付いています。
そもそも、子どもにコードバンは贅沢?と思ってしまいますが、コードバンの輝きを目にした瞬間に一目惚れする親も多いでしょう。

牛革

牛革は、革本来の滑らか輝きによる高級感のある質感が特徴です。使い込むほどに味が出ることもあり、6年間という長く使うランドセル向きの素材といえます。
お値段は少し高価であっても、大切な子どもへのプレゼントとしての需要は高い。また、スムース、ボルサ、タフ、ビクトリアなど、革の産地や加工の過程などにより、質感や価格も大きく異なります。
革は、一般的に水に弱いとされていますが、最近では表面の撥水加工の技術が進み、以前より水に対しても強くなっていますので、購入の際に確認しましょう。

コードバンも同様ですが、天然素材ですので、長持ちさせるためには、以下の手入れを行いましょう。
①定期的にクリームを塗る。
②汚れが付いたときはすぐに革用のクリーナーで拭き取る。
➂雨などで濡れた場合は、しっかり拭いて風通しの良いところで乾燥させる。
④カバーを付けている場合も、同様に月に1回度程度はカバーを外して乾燥させる。

人工(合成)皮革

昔は、ランドセルと言えば牛革でしたが、現在のランドセルは、約7~8割を人工皮革が占めています。1964年に(株)クラレが開発したクラリーノに代表されるように、天然皮革に比べて軽くて汚れにくく、雨にもキズにも強い素材としてランドセル素材としてに普及しました。
色や素材のバリエーションも豊富なので、たくさんの種類から選べるといった事が特徴です。また、天然素材に比べて価格もリーズナブルです。
一般的には、天然素材より風合いは落ち、耐久性も弱いとされていますが、クラリーノ素材も、エフ、レミニカ、タフロックなど強度や風合いなどの違うモノが出ています。

同じ素材でも、メーカーにより名称が違ったり、種類も豊富です。風合いや軽さ、対傷性などがそれぞれに違うので、特徴を理解して選びましょう。以下、まとめとして、それぞれの素材を評価してみました。

素材 特徴 風合い 手入れしやすさ 軽さ 耐水性 耐久性や縫製 耐傷性 価格
コードバン 高級感あり丈夫。希少価値が高い。
牛革 高級感ががあり馴染みやすい。
人工皮革 バリエーションが豊富でリーズナブル。
※耐水性・耐傷性に関しては、表面加工技術によっても異なり、素材だけでは評価できないため、それぞれ△としています。
※縫製に関しては、一般的に人工皮革は、工場のミシン製法が多く、高級素材は手縫いなどによる製法でほつれ難い場合が多いとした評価です。
 

とはいえ、ランドセルは6年間使用する特別な鞄であるため、日本のメーカーは6年間保証を付けるなど、一般的な革製品と比べて高い加工技術で製造されています。気になることがあれば、直接メーカーや販売委員に聞いてみましょう。

 


ランドセルの大きさ
ランドセルのサイズは、ここ数年で大きく変化しています。

平成20年の学習指導要領の改定に伴い、教科書や副教材の大型化(B5版からA4版へ)しました。そのため、各ランドセルメーカーでは、A4サイズに対応するためにサイズを毎年大きくしてきました。
現在販売されているランドセルは、以前のモノと比べてかなり大きくなっていますので、型落ちのランドセルを購入する場合は、サイズのことを考えて購入しましょう。

現在発売されているランドセルのサイズは主に以下の3種類が存在します。

サイズ 内容
A4サイズ対応 横210~215㎜×縦290~300㎜ A4サイズの教材(横210㎜)が入るサイズ。ファイルが入らないので要注意です。
A4クリアファイル対応 横220~225㎜×縦300~310㎜ A4クリアファイル(横220㎜)が入るサイズ。数年前まで主流だった大きさです。
A4フラットファイル対応 横230~235㎜×縦305~310㎜ A4フラットファイル(横230㎜)が入るサイズ。昨年からの主流となっています。

年々大きくなるランドセル。数年前のモノと比べてもその違いは明らかです。入学したてのお子様には少し大きいサイズとなっているのも事実。体に負担をかけないよう、背中のクッションの厚みやベルトの位置など、実際に背負って確認しましょう。
また、学校によって使いファイルも異なります。フラットファイルを毎日持ち帰らずに、学校で保管しておくケースや毎日持ち帰る学校もありあす。使用状況は、通学する小学校の先輩ママや学校に直接お問い合わせをしていただくと確実です。

マチのサイズ
また、ランドセルのマチ(奥行)のサイズも大型化しています。
現在は、110㎜~120㎜のサイズが主流です。ゆったりサイズのオオマチとして135㎜というものも出ています。また、開閉ファスナーでサイズが150㎜まで調節できる機能が付いたランドセルもあります。

キューブ型
キューブ型は、学習院型(従来型のランドセル)にある”ヘリ部分”が無いため、外寸が同じでも内寸を大きく取ることができ、収納力がアップします。
デメリットとしては、”ヘリ”が無くなることで強度が落ち、オオマチ部分が直接擦れて傷がつきやすくなることですが、最新のモノは本体と擦れる部分に補強材を加えるなどの強化をしています。

 


背カンのタイプ 

ランドセルを背負う時、子どもの成長や背負い方に合わせて背カンが動く機能があります。メーカーによって背カンの動き方が違いますが、いずれも背負った時、子どもへの負担を和らげる効果があります。

※ウイング背カン画像

以下、主な背カンの特徴をまとめてみました。

背カン名 タイプ 特徴
天使のはね 肩ベルトが左右同じ角度に開く連動型の背カン。 ベルト内部のはね形状樹脂でベルト全体が持ち上がり、背中とランドセルを密着させます。
フィットちゃん 肩ベルトが左右別々に動く非連動型の背カン。 肩の形に合わせて25℃の角度に持ち上げることで、体との隙間を無くして背中にフィットします。
ウィング背カン 肩ベルトが左右別々に動く非連動型の背カン。 内部にある金具素材でベルトが持ち上がり、体とランドセルとの隙間をなくします。

その他、各メーカーで様々なタイプの背カン(NEWフィットメカ=ララちゃんランドセル、ぴったんこラクティ=ふわりぃランドセル、アップ式背カン=高島屋オリジナル)を出しています。
機能的にはほぼ同じもので、子どもがランドセルを背負った時の体感重量を軽減してくれます。

 


その他の機能

6年間使うものだから、機能は重要です。その他の機能をまとめてみました。

機能 内容 画像
肩ベルト ランドセルが背負いやすく体にフィットするよう、肩のラインに合わせてカーブ形状になっています。また、衝撃吸収材が入った肩ベルトのランドセルもあります。
持ち手 大型の持ち手があると、ランドセルを降ろして持ち運びするときに、大変便利です。
ワンタッチ錠前 かぶせを閉め忘れた特に、中身が飛び出さないように開発された機能です。壊れやすいので採用しないメーカーもあるようですが、最近では丈夫なものも開発されほとんどのメーカーで採用されています。
反射板 ランドセルのカブセや肩ベルトに反射鋲や反射材がついてます。反射機能をついていると、通学時に車や自転車から気付いてもらうことで事故を未然に防ぐことができます。
前ポケット ランドセルの前ポケットに、家の鍵や集金袋をいれておいてもファスナーがついていると、飛び出すことがなくて安心です。